
今回はちょっとしたニュースをご紹介したいと思います。
日本初の「波力発電所」が完成したというニュースです。
「波力発電」とは海中で波を受けて陸上に送電するのですが、その発電所ができた場所が私の地元、岩手県久慈市の「久慈港」なんです

久慈港の中にある「玉の脇漁港」の防波堤を利用して、「久慈波力発電所」が10月24日に完成したとのこと。
プロジェクトの中心メンバーである東京大学・生産技術研究所が開発した波力発電装置を備えているそうです。
発電所は海底に設置する基礎部分の上に、建屋を搭載する構造になっていて、建屋の中に発電機があって、その下に大きな波受け板がぶら下がり、海からの波を受けて振り子状に回転し電力を生み出す仕組みです。
建屋自体は、80トンの重さで海底の岩盤に固定する仕組みになっています。
発電能力は43kWあり、波の強さは季節や天候によって変動するため、平均で10kW程度の出力を想定しているそう。
年間の発電量は約9万kWhを見込んでいて、一般家庭の使用量(3600kWh)に換算すると25世帯分に相当するらしいです。
プロジェクトチームは2017年3月まで実証運転を続けて、実際の発電量や装置の制御方法を検証し、プロジェクトが完了した後も、東京大学を中心に発電機メーカーなどが参画して実証運転の継続と装置の改良に取り組む予定です。
最大の課題は発電コストを低減すること!
現状では1kwhの電力を作るコストが60円と高いのでコスト引き下げを発電装置の軽量化を通じて行う必要があるとニュースには書かれてました。
私なりに「波力発電」についてさくっと調べてみました。
〈メリット〉

・海ですからね。そりゃそうです。海に囲まれた日本にとっては優れた資源といっていいでしょう。

・空気よりずっと重い水の運動エネルギーを利用するため、面積あたりの発電効率が他の自然エネルギーよりも優れています。太陽エネルギーの約20〜30倍、風力発電の約5倍と言われているそうです。

・風力や太陽光の自然エネルギ−は、風が弱かったり天候が悪かったりすると発電量が大きく左右されるのに対して、「波力」は波がまったくない状況が続くことはほとんどないため、風力や太陽光より発電にムラがないなので安定した波エネルギーの確保ができるんだそう。

・波力発電が実用化により、海での発電所建設に必要な新素材の開発や、海で使う機械・部品の製造に長けた造船業界などへ新しい市場が開かれることが期待されています。
と、島国日本にとっては最適と言えるんですね!
じゃあデメリットは??
〈デメリット〉

・設置コストが陸上に設置するよりも作業的に大変なので高い
・海に設置するため腐食が早く、定期的なメンテナンスや点検などの維持コストが大きくなる

・当たり前ですが、大波や津波の自然災害に対しての安全面は最重要ですよね。
現在建屋の強度をどのように確保するか解決してもらいたいです。

・海流の流れがある程度活発な場所に作るのがベストなので、言い換えると、たくさんの漁船が往来する漁場に作るということになるそう。漁業関係者の理解や協力が必要不可欠になります。
と、いったことが挙げられます。
地元で新たな取り組みが行われていることは嬉しいですが、実用化に向けてどうか安全面の確保や地元の協力を無視せずに行って欲しいものです。
以上、バボでした。