2011年06月17日

台湾・DEHP事件 リアルスコープ<後編>



『台湾・DEHP事件 リアルスコープ<後編>』


また、ミキサーだけでなく、新鮮な果物もDEHPの影響で売価が高騰している。

台湾-4.jpg

今年の葡萄は雨が少ないため、生産量は以前より3割増しになったが、DEHPの影響で売価は10〜15元上がった。


一方、セブン-イレブンは台湾製商品全アイテムを見直すことになった。しばらく台湾製商品の販売をやめ、欧米商品を切り替えにするそうだ。
(親日家の台湾で日本製品が出てこないのはやはり風評被害の影響だろうか…)

DEHP事件で衝撃を与えられたのは小売業だけでなく、輸出業も波及した。香港、カナダ、中国、アメリカ、マレーシア、オーストラリアなどの国はMITに対する商品を厳しく検査、管制することになって、世界における台湾の印象はマイナスになり始めた。

台湾で可塑剤汚染の調査が進むに伴い、今回の騒ぎは焼き菓子業界にも広がっているそうだ。
汚染源の一つはイク伸香料公司(イクは日の下に立)が可塑剤を含んだ香料を台北市と台中市の焼き菓子業者に販売し、業者が菓子パンを製造したことだ。
台湾地区の焼き菓子業者は説明に追われた。調査結果が最終的にどうなるにせよ、多くの消費者が不安を抱える情況は変わらない。

台湾-5.jpg

パン業者はSGS(世界最大級の検査及び審査登録機関)の証明書を貼っても、売り上げは6割落ちたそうだ。


今回のDEHP事件で、消費者が食品業界や食品の安全管理に対して重大な懸念を抱くようになり、信頼の危機を迎えている。
政府も信頼を回復するために色々対策を立てており、新しいDEHPと戦うスローガンを打ち立てた。

それが次の「5少5多」だ。

<5少>

1.PP(プラスチック類)に関わる商品を少なめに使用・避ける。

2.香料を入れた化粧品、香水、スキンケア用品、日用清潔品などの使用を避ける。

3.加工されたジュースや食品などの飲食を避ける。

4.動物の脂肪、内臓の食用を避ける。

5.必要でない保健食品や薬品の食用を避ける。


<5多>

1.よく手を洗う。

2.瓶・缶飲料のかわりに、よく水を飲む。

3.新鮮な果物や野菜をたくさん食べる。

4.よく運動して、新陳代謝を促進する。

5.新生児はたくさん母乳を飲む。



まだまだ事件は終わりを迎えそうにないが、今回のDEHP事件で台湾食品は添加物に依存しすぎると分かった。
しかし、DEHP事件のお陰で台湾人も体調管理を重視し始めた。
飲料店に並ぶ人々の姿は消え、街には自転車に乗ったり、ジョギングをしたりする人々の姿を見かけるようになった。

この事件を逆手に考えれば、「良いこと」があったと受け取れるかもしれない。

-終-

現地レポーター様、リアルなレポート有り難うございまいした!


日本のすぐそばの台湾でこのような事件が起こっていることをどれだけの人が知っているでしょうか?
またこれを知ったところで、「台湾製=キケン」というイメージが付いてしまうと思います。
日本で起こっている風評被害も同じことだと思います。
でも、この事件や今回の震災によって、当たり前である「安全」が脅かされたとき、普段は目に付かなかったことに気付くことができるということも分かりました。

昨日のカンブリア宮殿で「これだけ飽食の時代だから、食糧危機でも起こらないと食糧の大切さが分からないんじゃないか」と村上龍さんが言っていましたが、本当に実際に起こってからでないと気付けないようになっているのかもしれません。

皮肉ですが、こうした出来事を警鐘だと受け止めて学んでいくことが必要ではないでしょうか。

1日も早く事態が沈静化することを祈って、自分たち自身も教訓にしなければいけないと思いました。

posted by SCW at 20:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 巷のニュース
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